咳喘息(せきぜんそく)
気管支平滑筋収縮に対する咳嗽反応の亢進と好酸球性気道炎症です。
症状
喘鳴(呼吸をするときに、ヒューヒュー、ゼーゼーなどと音がする)や呼吸困難発作を伴わず、気管支喘息と診断できない乾性咳嗽を唯一の症状とし気管支拡張薬が有効な疾患です。
喀痰(たん)は伴いません。
咳症状は就寝時や深夜から明け方に強く、冷気・暖気、受動喫煙、会話、運動、飲酒、精神的緊張、低気圧などが誘因となり出現します。
わが国における(良性)慢性咳嗽のおもな原因疾患は、咳喘息、アトピー咳嗽、副鼻腔気管支症候群、胃食道逆流症ですが、咳喘息が大きな割合を占めています。
診断
詳細な問診と身体所見、呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)の上昇などをおこない総合的に診断します。当院では詳細な問診と身体所見、治療的診断をおこなっています。
治療
気管支拡張薬としてのβ2刺激吸入薬が有効であり治療的診断として当院でも用いています。
咳喘息と診断できれば気管支喘息への移行を防ぐために吸入ステロイド薬やロイコトリエン受容体拮抗薬を中心とした治療に切り変えています。