糖尿病
糖尿病治療の目標は、血糖コントロールをおこなうことはもとより、糖尿病に特徴的な合併症(網膜症、腎症、神経障害)と動脈硬化性疾患の発症・増悪を防ぎ、健康人と同様な日常生活の質を保つことです。血圧および血清脂質も適切にコントロールすることが重要です。
原因
- 膵島β細胞の破壊性病変によってインスリンの不足が進行する1型糖尿病(膵島自己抗体が陽性となることが多い)
- インスリン分泌の低下とインスリン感受性の低下による2型糖尿病
- 糖尿病患者の95%以上は2型糖尿病です。
症状等について
- 健診などで初めて尿糖陽性、高血糖、HbA1c高値が指摘される。
- 体重が急に増加あるいは低下する。
- 四肢のしびれ、こむらがえり、など末梢神経症状がある。
- 多食、多飲、多尿がある。
検査・診断について
空腹時血糖値が126mg/dl以上、HbA1c>6.5%、随時血糖値>200mg/dlを認めます。
ただしHbA1cの反復陽性では糖尿病と診断はできません。
急性合併症
高度のインスリン作用不足により糖尿病ケトアシドーシス、高血糖高浸透圧症候群を生じ意識障害を来します。
慢性合併症
高血糖が長期間持続し全身の血管を中心とした組織の変性・機能喪失がおきます。
細小血管症に分類される網膜症、腎症、神経障害、大血管症に分類される脳卒中、心筋梗塞、狭心症、足壊疽があります。
治療について
- 食事療法
- 運動療法
- 経口血糖降下薬
- インスリン療法
があります。
1型糖尿病、空腹時血糖値>250mg/dl、随時血糖値>350mg/dl、尿ケトン体陽性をみとめる場合はインスリン療法が必要なため専門医受診へ紹介引き継ぎさせていただきます。
食事療法のポイント
- 腹八分目とする
- 食事の種類はできるだけ多くする
- 脂肪は控えめに
- 食物繊維を多く含む食品(野菜・海藻・きのこなど)をとる
- 朝食、昼食、夕食を規則正しくとる
- ゆっくりよくかんで食べる
運動療法のおすすめは
1回15分~30分間、1日2回の歩行運動、1日1万歩の歩行運動です。