高尿酸血症
血清尿酸値が7.0mg/dlを超えるものをいいます。
痛風関節炎や腎障害の原因となる他、メタボリックシンドロームや心血管障害との関連も深いです。
男性が圧倒的に多いです。高尿酸血症の頻度は成人男性の約20%、最も多い30代男性では30%に達していると推定されています。
原因
遺伝的素因と過食や肥満、飲酒などの外因が重なり発症します。尿酸産生過剰型、尿酸排泄低下型(全体の60%)、混合型に分類されます。
- 遺伝的素因: Lesch-Nyhan症候群、糖原病Ⅰ型(von Gierke病)
- 外因:悪性腫瘍、多血症、溶血性貧血、尋常性乾癬、甲状腺機能低下症、慢性腎臓病、薬剤(利尿薬、抗結核薬、免疫抑制薬)、肥満、飲酒など
診断について
血清尿酸値>7.0mg/dl
合併症について
痛風関節炎、尿路結石、腎障害
治療について
- 飲酒制限
- 高プリン体食品(鶏レバー、真イワシ干物、イサキ白子、アンコウ肝酒蒸し、大正エビ、揚げ物など)の制限
- 薬物療法(尿酸生成抑制薬、尿酸排泄促進薬)
痛風関節炎または痛風結節がみられる場合は血清尿酸値にとらわれることなく薬物療法の適応となります。